心理学生が語るサイコロジー

心理学にもとに人生を楽にする方法をアウトプットしていきます

ストレスをコントロールする「自己解決型」の人たち

こんにちは。



突然ですが10の質問をさせてください。

次の質問に対し、
まったく同意できない「1」
ほぼ同意できない「2」
どっちといえば同意できない「3」
どちらでもない「4」
どちらかといえば同意する「5」
ほぼ同意する「6」
完全に同意する「7」

というようにそれぞれの質問に7段階でスコアをつけてください。




1.懸命に努力すればたいていのものは達成できる

2.計画をたてればその通りに実行できる確信がある

3.純粋な技能よりもある程度の運が関与するゲームが好きだ

4.決意をすれば、ほとんど何でも学ぶことが出来ると

5.これまでに成し遂げたことはすべて自身の努力と能力によるものだ

6.達成に向けて努力することが辛いので、通常は目標を設定しない

7.不運によって達成が妨げられることがある

8.本気になればほとんどのことは可能である

9.仕事で起きるほとんどのことは、自分のコントロールを越えている

10.自分にとってあまりにも難しいことに取り組み続けることは無意味だと思う





採点方法
(問1+問2+問4+問5+問8)+35-(問3+問6+問7+問9+問10)=あなたのスコア







これは心理学用語でローカス・オブ・コントロールと呼びます。


先ほどの質問でスコアが60以上であれば、問題に対し自分でコントロール出来ると考える「自己解決型」、48以下は他者や環境に依存する「他者依存型」とみなされます。






賛否両論ありますが、多くの研究結果では、自己解決型は幸福度や成功に大きくプラスの影響をもたらすことを示しています。



自己解決型の特徴として、周りに流されにくく、計画的アプローチで目標を達成する能力が高い傾向があります。
また、他者依存型に比べて同調圧力にも耐性があり、目先の報酬ではなく長期的な目線で物事を解釈し、自分自身をコントロールする能力にも長けています。



この、コントロール感こそがストレスやパフォーマンスに大きく関連しています。



コントロールとパフォーマンスについて面白い実験があります。


被験者数人にヘッドフォンを装着させて単純作業行い、不定期に爆音が聞こえてくる実験をしました。被験者たちにはいつ音がなるかは知らされず、体に危険なほどではないものの、とても不快なノイズにさらされる環境において、被験者の自律神経系の覚醒レベル(血圧、心拍数、発汗など)を測定しました。



このなかには爆音のタイミングを事前に知らされていた被験者と知らされていない被験者がおり、タイミングを知らされていない被験者たちは苛立ちやミスが多く、他の被験者への敵意を露わにする傾向が見られました。



一方でタイミングを知らされていた被験者は、ランダムに爆音を聞かされた被験者に比べて短時間でその環境に適応でき、主観的なストレスも低く測定されたのです。




また、被験者たちに爆音があまりにも目障りだと感じたときに停止ボタンを押すことが許可された場合、ボタンはめったに押されませんでした。





そして、被験者がほとんどボタンを押さないために、ダミーのボタンが使われるようになりましたが、それでも「いざとなればノイズを止められる」というコントロール感を得た被験者群には、その他の対象群に比べて明らかにストレスレベルが低かったのです。





この「いつでもボタンを押せる」という感覚は自己解決型の行動パターンに通じるものがあります。





つまり、自己解決型の人たちは、日常のストレス要因に対して必要に応じて押すことの出来るボタンをいくつも持っていると見なすことができます。




ストレスに上手く対処するためには、物事をコントロールしている感覚を持ちながら日常生活を送ることが大切なのです。





自身の性格は変えられないかもしれませんが、行動や考え方を変えることは出来ます。





この自己解決型の特徴を参考に自身のストレス軽減やパフォーマンス向上の足掛かりにしてみてはいかがでしょうか。




以上で本記事を終わります。